どうも、拓郎です。今回は以前予告したとおり4拍5連というリズムについて書きたいと思います。
この4拍5連って勉強家のドラマー以外あまり知られていないんですけどめちゃくちゃ役に立ちます。
4拍5連を制することができればネクストステップのアレンジが必ずできるし、音楽の新しい聞き方を開拓することもできるんじゃないかと思います。
といっても4拍5連という言葉に聞き馴染みがない方のほうが多いと思うので、まずは4拍5連とはそもそも何かということからはじめましょう。
4拍5連とは
すごく簡単に言うと4拍5連とは一小節(4拍)を5個で割った音符です。
2拍3連って音楽の授業でやりましたよね。2拍3連は2拍の中に3つの音符を置くやつです。
それと同じで4拍5連は4拍の中に5つの音符を置く、ということです。
簡単に書くとこういうこと↓
4分4拍子において4分音符というのは一小節を4つに割った音符ということができます。
そう考えると4拍5連というのは一小節を5つに割った音符ということですね。
まあとりあえずどういう聞こえ方をするのか、聞いてみてください。これから聞いてもらうトラックはシンバルを全音符、リムショットを四分音符、スネアを4拍5連で鳴らしてます。
ちゃんと聞くとスネアが一小節のなかで5回聞こえますよね?これが4拍5連のリズムです。
4拍5連はどうすればできるようになるか
「はい、じゃあちょっと4拍5連やってみてください」といきなり言われたら99%の人はできないと思います。
できるようになるコツはまず視覚で把握しつつ、あとはクリックを鳴らしながら練習してひたすら慣れること。
視覚で把握するというのはさっき書いたような簡易図を見て、4拍5連の2つ目は一小節の中の2拍目の少し手前に来て、4拍5連の3つ目は2拍目裏のほんの少し後ろに来る、というのを目で見て確認しておくことです。
一番いいのは定規を使って自分で書いてみることですね。10cmを一小節とすると4分音符一つは2.5cm、4拍5連ひとつ分は2cmになります。こんなかんじ↓
こうすると正確な位置を把握できます。
そして頭でわかったらあとはクリックを聴きながら4拍5連をやってみる。最初はできる人か音源のガイドと一緒にやると感覚をつかみやすいです。
自分の中にリズムとして定着できるようになるまではちょっと時間かかります。僕も最初の頃は暇ができたらとにかく練習してました。とくに電車移動中は捗ります。気づいたら新宿ついてます。
4拍5連の応用の仕方の例
4拍5連ができたらどういうふうに自分の音楽の幅が広がるかというと、もうそのまま曲の中でいきなりぶっこんでもいいですし、ストレートなビートの一部に取り入れるんでも良いです。
いきなりぶっこむと一緒にやってる人は「ふぁっ?!」となりがちなのでつかいどころに注意。
ストレートなビートに取り込むというのは例えば↓のような何の変哲もないビートがあるとします。
このビートのジャストイーブンの裏にあるバスドラを4拍5連の箇所にちょっとずらしてあげます。するとこんな感じになる。
ちょっとなんかもたってるようなはしってるような、とにかくなんか変なビートに聞こえませんか?
これのMIDIファイルを置いとくのでDTM環境のある人はMIDIで確認してみてね。
あとはちょっと変わったフィル的なリズムとしても使ってみたり。
とりあえず、4拍5連をいろいろなビートに応用していくと、「ん?なんか変だけど、、、、でも間違ってる感じでもないんだよなぁ」というまこと奇怪な印象を与えるられるようになります。
それは4拍5連を理解して取り入れている人が圧倒的に少ないからみんな慣れてないっていうことなんですね。でも使い方を工夫すればさっきみたいにストレートビートを魔改造できるし、感覚的なものとは違うスリップビートなども構築できるようになります。
そういうのはほんとうちのマサナオくんはめちゃくちゃうまいです。よくそんなこと思いつくな、ということをたくさんしてます。
この4拍5連の基本的な考え方や応用の基礎もマサナオくんに教えてもらいました。なのでもっとディープなことを知りたくなったらマサナオくんに聞いてみてください。
(ドラマーの村石雅行さんの主催する村石ドラム道場などでも講師として教えてるみたいですよ)
まとめ的な
最初は4拍5連、、、なんかすごい変なビートだし、やるの難しくね?と僕は思っていましたが、ヤセイをやっていくにつれてその奥深さがすごく面白くなってきて自分のデモにも取り入れられるようになりました。
ほとんどの人が使わないアプローチなので、「あ、こういう曲の組み方とかまだ誰もやってないよな」とか「こう使えば微妙のずらしを正確に再現できるな」とかちょっと考えるだけでたくさんでてきます。
なんかそういう自分だけの武器みたいなのがあると楽しいっすよ。
(追記
ちなみに2拍を5で割る2拍5連も多用してますが、今回解説したのと同じような考え方と応用の仕方をしてます。
まあつまり、偶数のスペースを奇数で割っちゃえってことですね。)
次回は4拍7連についてとかもやるかもしれないしやらないかもしれない。