ギター用MIDIコンバーター”SONUUS G2M”について

機材の話

こんにちは、拓郎です。

今日は、前々回くらいに解説すると言っていた「ギター用MIDIコンバーター”SONUUS G2M“」について書かせてもらいたいと思います。

あれはなんですか?と一番よく聞かれる機材です。

コレ↓

MIDIコンバーターとは

おそらくほとんどの方が「MIDIコンバーターってなんすか?」と思われたと思います。

これは簡単に言っちゃうと、ギターを弾いたときの音程をデジタルの音程信号に変える(コンバートする)っていう代物です。

これを使うと何ができるかって言うと、例えばギターで弾いたメロディの音程をパソコンに記憶させて、その音程情報を元にいろんなデジタル音源でそのメロディを出せたりします。

ギターやベースなどのアコースティックな楽器は、はじく弦の長さによって音の高さ(ドレミファソラシドとかの音程)が決まりますが、キーボードとかパソコン上のデジタル音源は、デジタルな数値を指定することによって音の高さが決まります。

まあここで言っているMIDIコンバーターとはギターの音程をそのデジタルな数値に変換させるものなんだと思ってください。

そもそもMIDIってなに?もっと知りたい!という人は↓の藤本健さんのサイトを読んでみてください。

今さら聞けない、「MIDIって何?」「MIDIって古いの?」|DTMステーション
DTM(デスクトップ・ミュージック)における重要なキーワードに「MIDI(ミディ)」があります。でも、古くからのDTMユーザーならともかく、最近DTMを始めた人にとっては馴染みが薄いかもしれません。また「あぁ、MIDIっ...

SONUUS G2Mの使用例

さて、それでは僕がG2Mを実際にどういう風に使っているかというと、僕は前の記事で紹介したV256というボコーダーと組み合わせて使っています。

コレ↓

つまり、ギターをG2Mにつないで、そこからさらにV256にMIDIで音程信号を送っているわけです。

といってもV256はギター用のボコーダーなので、実はわざわざMIDI信号に変換しなくてもちゃんと音程をつけられます。

なのに、なんでわざわざそんなことをしているかというと、MIDI信号で音程を送らないと出せないボコーダーの音があるからです。

(ちなみにG2MでV256にMIDIで音程信号を送るにはV256側をオムニオンする必要があります。これはV256がデフォルトでは16chの信号しか受け付けないのとG2Mは1chでしか送れないためです。何らかの方法でV256に16chでCC125を0のパラメーターで送信してあげる必要があります。詳しくは説明書を)

音の違い

言葉で言ってもなかなか説明しづらいので実際の音を聞いてみてください。

これがG2Mを使うと出せるボコーダー音。

んでこれがギターのみのときのボコーダー音。

この二つの音は特に加工をしていない生の音ですが、だいぶ違うの分かりますか?

だいぶと言ってもまあ似てるっちゃ似てるんですけどね。笑

でもこういうちょっとした音の違いのためにミュージシャンは機材をあーでもないこーでもないと日々入れ替えたりしてるわけなんです。

そういうところでは僕なんかまだまだこだわりが少ないというか、無頓着なほうで、すごい人なんかは綺麗な電力を得るために携帯型の発電機を持ち歩いていたりもします(電気によって音が変わってくる場合があるため)。

ディープっすよね。

SONUUS G2Mのかわいいところ

SONUUS G2Mとはけっこう付き合いが長いので、長所短所を「かわいい」ところとしてひとまとめでお伝えしますね。

小さい

まずかなりコンパクトです。小さくて可愛い。

・・・。

うん、素直にかわいいなぁと思えるのはこれくらいですね。

以下は憎さが余って可愛く思えるところというか、イラカワイイ(イライラするけどかわいいと思わないとやってられない)ところを書きます。

※ちなみにこれから書くことはSONUUS G2MのV2(バージョン2)についてです。このV2というのを僕は5~6年使ってきてるのですが、最近発売されたV3(バージョン)ではイラッとするところはかなりなくなっています。ややこしくてすいません。

電池駆動のみ

SONUUS G2M(V2)は電池でしか動きません。これはつまりライブ中に突然動かなくなるおそれがあるということなので、僕はいろいろ工夫してアダプタから電源を取れるようにしてます。かわいい(めんどくさい)ですね。

※V3ではちゃんとアダプタで動くようになっています。写真はV3のもの↓

30分位放置しておくと勝手に電源が切れる

何にせよ一番かわいいところはここですね。20分だか30分だかギターを弾いて音程を送らないと、自然に電源が切れます。また電源をいれるためには本体につなげているアダプタを抜いてまた入れるか、ギターのプラグ(シールド)を抜き差ししないといけません。

どういうときにこれが可愛く思えるかというと、ライブ当日にサウンドチェックを終えて、機材をそのまま置いた状態にして本番を迎えるときなどです。

だいたいサウンドチェックの終わりから本番まで2~3時間空くのが普通なので、もちろんSONUUS G2Mちゃんは、かわいく電源切れてます。

電源が切れているということはそのままではボコーダーの音が出ないんで、忘れたまま曲を始めちゃうともちろんボコーダーを出せず、メンバーから不審な目で見られることになります。

ヤセイのライブに来られている方はもしかしたら見覚えがあるかもしれませんが、僕がライブ前に上の機械類をいろいろいじっているのは、SONUUS G2Mを再起動するためです。

※V3では改善されました。

音の入力判定が結構シビア

あとはギターを一音一音しっかりと弾いてあげないと、ちゃんと音程を読み取ってくれないところもツンデレでかわいいです(音程を読みこないときは変な声になっちゃうので、困ります)。

ギターの状態によってはかなりシビアになるときもあるので、ちゃんと音程を読み込むことを祈りながら弾いているときもあります。

鍵は以下に力まずに一定に弾けるかです。あとはG2Mをいかに愛情深く見つめてやるかです。

精神の修行になります。

SONUUS G2Mは面白い機材

まあいろいろありますけど、結局いいたいのはSONUUS G2Mは面白い機材ですよ、ということです。

ギターの音をMIDIに変換できるとギタリストとしてかなりギター以外の音(シンセなど)の選択肢が増えます。

ライブで使うときは結構気をつけなくちゃいけないですが、それでもSONUUS G2Mを使わないと出せない音や演奏できないフレーズがあるんで、もしなんかいろいろ音を試したいギタリストの方がいれば試しに導入してみるのもいいと思うです。

買うときは絶対にV3のほうが可愛いのでおすすめです。

ちなみにDTMで使いたいときはi2Mがあります

もしDTMで作曲をするときとか、ギターでソフトシンセをならしたいときはi2Mという兄弟機みたいなのがあるのでそっちのほうが便利かと思います。

USBで簡単に繋げられるしよりコンパクトです。僕はMIDI鍵盤で打っちゃう方なのでまだ持っておりませんが今度試してみようかなーと思っています。